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『もも』という名の子

今回は天然石から離れまして

ワタクシと生活を共にしてきた大切な家族のお話

小学生で初めて命をお迎えしたミドリガメ『のんちゃん』

その後にお迎えしたクサガメ『二代目のんちゃん』

金魚さんにベタさん、メダカさん

ミニウサギの『ももちゃん』

今現在は

金魚さん3匹と錦鯉さん5匹

ミッキーマウスプラティを筆頭にした

チーム熱帯魚たち

そして驚くべきことに

『二代目のんちゃん』がご健在でございます

ワタクシが7歳の時にお迎えした子です

あまり詳しく書くと年齢がバレますなぁ・・・

まぁとにもかくにも

『二代目のんちゃん』はとっても長生きさんで

毎年産卵する女の子だとお見知りおきを

さてそんな家族たちの中から

今回はミニウサギ『ももちゃん』のエピソードをお届けいたします

※ご注意ください※

このブログにはお別れの内容も含まれます

ご家族を見送られたばかりの方

まだまだ大きな喪失感を抱えていらっしゃる方

上記に当てはまる方は

このまま読まずにお戻りください

とある日のこと

ワタクシは父と一緒に買い物に出かけておりました

当時何が目的だったかは今や思い出せませんが

行先はホームセンター

必要な物の買い物も終え

そのままふらりと立ち寄ったペットコーナー

ワンちゃんたちの元気な鳴き声が聞こえる中

ゲージの中のカワイ子ちゃんたちを眺めていたんですが

とある一角でフリーズしている父を発見

近づいて父の目線の先を追ってみると

そこには掌に載るほど小さな子ウサギたちが

『あれまっ、かぁいいねぇ』

『・・・目が会った・・・』

『はいっ⁉』

『・・・あの子と目が会った』

父は子ウサギちゃんたちのなかの一匹と

目が会った、ウチに来るべき子だ

そう言っているんです

『・・・お迎えする?』

『生き物は簡単にかっていいものじゃない、責任がある』

その場は即決することなく帰路へ

ところが

家について早々

『・・・あの子可愛かったなぁ・・・』

まだ言ってるよ

『そんなに気になるならもう一度会いに行く?』

『うん』

自宅に荷物を置きに帰ったようなものです

またしてもホームセンターへ逆戻り

『・・・やっぱ可愛いなぁ・・・』

ここまで執着する父を見たことがありませんでした

『もうさぁ、お迎えしようよ』

『・・・でもなぁ・・・』

引き返したにも関わらず

結局この日はお迎えしませんでした

その日以降

父はあの子ウサギちゃんを忘れることができないようで

隙あらば

『・・・可愛かったなぁ・・・』

を繰り返していました

母も当然ですがそんな様子を知ってはいたのです

ですが母は母で

生き物の命を預かるということに慎重になっておりました

明日は父と母がともに時間がとれる日

ワタクシは母に提案をしました

『明日ホームセンターに二人で行ってきてくれない?

  あれから数日経っているから

   もうすでに他のおウチの子になっているかもしれない

    それでももしまだその子が誰かのお迎えを待っているようなら

     もうウチに来るべき子、ウチの子だと思う

      父の誕生日と父の日のプレゼントということで

       ワタクシからお願いします』

母にお迎えに必要と思われる金額を手渡し

そう伝えました

翌日

ワタクシは仕事へ

父と母はホームセンターへ

仕事帰りのワタクシを迎えてくれたのは

満面の笑みの両親と

真新しいケージの中で丸くなった子ウサギちゃんでした

我が家で『もも』と名付けられた

グレーとホワイトカラーのミニウサギ

まぁまぁとにかく甘えん坊です

やんちゃです

そして何より食いしん坊です

父には絶対服従

母にはご飯の催促

ワタクシは仲間と思われたようでして

悪戯がばれて怒られたときは

ダッシュでワタクシのところへ報告

ペシンッと叩かれたおでこを撫でてくれと

慰めてくれと懇願必死でございました

まぁ悪戯もたいしたもんでして

助走をつけてジャンプからのゴミ箱へスッポリ

(自ら入るのに自力で出れない・・・)

布団たたきを口にくわえて上下にブンブン

(ももが咥えてると気づくまで

  ポルターガイストかと内心ドキドキでした)

洗濯物を畳もうものなら

家族の下着を咥えて部屋中を逃げ回るわ

畳み終わったタオルを崩して回るが日常

(洗濯物を畳むという行為の難易度が急上昇しました)

お菓子の袋のガサガサ音には鋭敏な聴力を駆使し

家のどこにいても駆け寄ってくる

終いにはワタクシが口に咥えていたお菓子まで

ポッキーゲームよろしく食べていく

何ならワタクシの膝の上に乗り

テーブルに置かれた菓子袋に顔を突っ込み

そのままダイレクトに食べてゆく

(菓子袋に似た音がすれば全て反応してました

  さすがに中身がおつまみのスルメだった時はがっかりしてましたね)

今現在うさぎさんをお迎えしている皆様

くれぐれも真似はされませんように

ウチの子は

特殊ですっ

間違いなく

だって好物が

ポテトチップスですのよ

そしてニンジンが大嫌いですのよ

固形フードに一緒に入っているニンジンフレークは

一度口に咥えてそのまま足元に落とし

ケージのすのこの隙間からすべて捨てていました

ケージのお掃除をすると

干し草と一緒に大量のニンジンが発掘されていたものです

とある日の朝

ワタクシは困っておりました

朝目覚めたのですが

目が開かない

そして息苦しい

何だこの状況?

とりあえず唸ってみる

『・・・うーっむっむっむぅーーー』

しばらくして近寄ってくる母の足音

『えっ⁉えっ⁉・・・ちょっ・・・ももちゃん動かないでぇぇぇ』

その声とともに

目が開き呼吸も楽に

そこには母に抱きかかえられたももの姿が

『・・・んっ⁉』

どうやらワタクシ

顔面にももを乗せていたらしい

ワタクシの両瞼の上にちょこんと前足をそれぞれ乗せ

鼻と口を覆うようにどっかりと座り込み

ワタクシのおでこの生え際を毛づくろいしていた

いまだに語り継がれる

我が家の衝撃事件簿です

そしてなぜワタクシも

顔面に乗られてすぐに気づかなかったのか

迷宮入りでございます

事件現場を目撃した母は

未だにあの時の衝撃は忘れられない

と申しております

ワタクシも二度と同じ経験はできないことでしょう

父が旅立ち

東日本大震災を経験し

ももは平成二九年

10歳という年齢で天寿を全ういたしました

うさぎさんの平均寿命が7,8歳と云われていますので

大往生でございます

その陰には

健康診断から加療まで親身になっていただいた

動物病院の先生方のお力添えがございます

ももを荼毘にふすとき

スタッフの方が驚いていました

『本当に10歳ですか⁉』

そう最後まで若々しく

悪戯も甘えん坊も食いしん坊も忘れることはなかったのです

(荼毘にふすときはオヤツにじゃがりこを持たせたぐらいです)

そして大変珍しいことに

ももの遺骨には小さなの『喉仏』が残っていました

ウサギさんはその俊敏な動きを可能にするため

骨はとっても軽い構造となっています

その為

火葬をすると骨が残りにくい傾向にあるようで

ましてや『喉仏』が確認できるのは本当に稀な事なのだそう

実は父も

しっかりと『喉仏』を残していきました

父の時と同様

『喉仏』を自らの手で骨壺に収めました

それを見て母共々

『やっぱウチの子だね』

と笑いあって

なんだか納得しまくって

斎場を後にしたのでした

つい先月のこと

蓮の植え付け作業をいたしました

傍らには『もも』の骨壺

以前から考えていたのです

『もも』にぴったりなお花を見つけたら

一緒に埋葬しようと

今年になり花蓮を咲かせてみたいと思い立ち

取り寄せていた苗

母に相談すると

『蓮の花ならももちゃんに似合いそう』と

今その蓮の苗は

蓮根から新しい葉を伸ばしております

インスタをご覧の方はご存じと思いますが

我が家の錦鯉ちゃんたちも

それぞれのお花の下で眠っています

そうしてそれぞれの季節に合わせ

お花を咲かせてくれています

大切な家族を亡くすということ

それはとてもつらく絶望感さえ感じます

人であれ動物であれ

寄り添ってきた命は代えがたいものです

それでも生きているものとして

生かされているものとして

記憶に残し続けるのもまた供養と考えてみたりして

今回はこのようなお話をさせていただきました

蓮の花が咲きましたら

またご報告させていただきますね

それではまた次回

お逢いできますことを願って

この記事の著者

yuibito 慈是

人に云わせれば波乱万丈
個性派街道をてくてく、てくてくと歩んでいたところ
突如として出逢ってしまった天然石
以来、市販のブレスレットをいくつか買い求めるも
すぐに物足りなさを感じ、個性をアピールできる自作を開始
あくまで自分用、でしかなかった制作が何時しか周囲にも知れ
『私にも作ってほしい』『家族にプレゼントしたい』等々
それらの嬉しいオーダーにお応えし続けること数年
数多ある石たちとの出逢いの場として
2022年 
天然石結処 幻想現姿
そしてワタクシ、 yuibito 慈是が誕生いたしました

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